静電気放電膜（Electrostatic Discharge Coating）

静電気放電膜（Electrostatic Discharge Coating）

NTIの静電気放電膜（Electrostatic Discharge Coating）は、 静電気の急速な変化を低減する目的や、 電子アセンブリ・電子部品など静電気の影響を受けやすいアイテムを保護する目的で、採用されています。

静電気放電膜（ESDコーティング）が実際に適用されうる用途して以下があります。：

1. 実装基板：搬送やハンドリング部材へのコーティングによりプリント基板上の微細な電子回路を静電気から保護し、製造時やメンテナンス時の障害を防止。
2. ICチップ：静電気による破壊を防ぐため、搬送やハンドリング部材へのパッケージ信頼性を向上。
3. コネクタ：接続部での静電気放電を抑制し、通信エラーや部品損傷を防止。
4. センサー：特に静電気に敏感なMEMSセンサーなどに適用し、誤動作や故障を防ぐ。
5. 表示パネル：ESD膜を施すことで、静電気による破損を防止。
6. 医療機器：心電計や診断装置など、精密機器の誤作動を防ぐためにESD対策が必須。
7. 通信機器：ルーターや基地局など、静電気による信号障害を防ぐために使用。
8. 半導体製造装置：製造工程での静電気による歩留まり低下を防ぐため、装置内部にコーティング。
9. ロボット部品：静電気による制御系の誤作動を防止し、安定した動作を確保。

これらの事例は、製品の信頼性・安全性を高めるためにESDコーティングが不可欠であることを示しています。

仕様

• 静電気拡散性 (Static Dissipative) 材料は、電荷がゆっくりとアースに流れることが理想的
 

• 高い抵抗率が要求される（導電性が低い）
　表面抵抗:10E5～10E9Ω/□
　理想的には、10E6～10E8Ω/□
　表面抵抗 10E5~10E9 Ω/□
　硬度 3000 Hv
　膜厚 30nm ~ 4000nm
　成膜温度 80℃